・「釈尊涅槃会(しゃくそんねはんえ)」大本山永平寺(P,30)
二月十五日は涅槃会が行じられます。涅槃とは梵語(ぼんご=サンスクリット語)で「吹き消す」と訳され、煩悩(ぼんのう)の炎を吹き消し、一切の苦しみから解放された悟りの境地を指します。また生命の炎を消すことから死ぬこと、一般には釈尊の入滅(にゅうめつ)を意味するのです。
おのれこそ、おのれのよるべ、おのれを措(お)きて誰によるべぞ、よくととのえし、おのれにこそ、まことえがたき、よるべをぞ獲(え)ん (法句経(ほっくきょう))
釈尊が入滅される間際、弟子に対して残された教えと伝わっています。自己を調えることの大切さを説かれたこの教えは、現在も永平寺の修行生活に息づいています。