2021年08月28日

〜頑張ろう日本〜 人は苦しみのお陰で深みのある人間になることができる

 冬は必ず春となる。

 私たちは病気になれば病気のことしか考えられず、失敗したら失敗したことにふりまわされ、愛が憎しみに変わったら憎悪の他は何も見えなくなり、心が重く沈み、疲れてしまう。

 ちょっと目を上げて空を見てごらん。ちょっと高いところへ登って遠くを見てごらん。ちょっと角度を変えて違う方向から見てごらん。近づく春の足音がきこえるよ。出口はいっぱいあるよ。失敗は成功のもと、といわれるじゃないか。

 愛は深いほど一つまちがうと憎悪に変わる、ということは、憎悪が愛に変わる可能性もあるということ、愛憎は一つの心の表裏だということではないか。
 
 冬の寒さが木に年輪をきざみ、その年輪が木を守り、また、木目(もくめ)として木を飾る。常夏(とこなつ)の木には年輪らしきものは、きざまれない。

 人も悲しみ苦しみのお陰で、深みのある人間になることができる。思うようにならないことこそ、「私に年輪きざんでいただけるとき」と喜んでゆきたいものである。

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 「人の一生は重荷(おもに)を負(お)うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
  不自由を常(つね)と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮(こんきゅう)したる時を思い出すべし。
  堪忍(かんにん)は無事長久(ぶじちょうきゅう)の基(もと)、いかりは敵と思え。
  勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
  おのれを責めて人をせむるな。
  及ばざるは過ぎたるよりまされり。」(徳川家康)

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 がんばろう日本!


【参考文献】
『八正道(はっしょうどう)シリーズ〜正見(しょうけん)』
                       青山俊董
 
posted by 正翁寺 at 14:14| 日記